RACING
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■ MotorHead  ★★★★★

 GremlinによるGlide/D3D対応、3Dカーレースゲーム。

  -DEMO Impression-

一年ほど前からOPERATION: 3.D.F.X等で、めちゃくちゃカッコイイスクリーンショットが公開されていたMotorHeadですが、遂に製品版とDEMOがリリースされました。

スクリーンショットを見た限りでは、PVRのRaveRacerの様にイメージCGだけで、実際にPC上でこんな凄い映像のゲームが動くことが信じられなかったものですが、うーん・・・・ 目の前で動いているんですよね〜(笑)

もっとも、RaveRacerも実際に98(!)上で実際に動いていたらしいですが、あの時のボードはプレゼン用の特別品だったらしいですね。

そして今RaveRacerも越えるグラフィックスのMotorHeadが、汎用3DボードであるVoodoo上で走っているわけです。
しかも60fpsを越える滑らかさで。

うーん、長生きはするもんダ(TーT

DEMOはGlide専用です。
ちょっとこれは私の環境では困るんですよ(^^;

Voodooが有るじゃないかって?
まあそうなんですが、Glideに画面が切り替わるともうそれっきり通常画面にはリセットしない限り復帰しないんです(T_T
一ゲーム毎に再起動なんて面倒なんで、今は極力Glideゲームは避けています(笑)
誰か解決策解る方は教えて下さい!(^^(Ctrl+F9も効かない)

このDEMOは一つのサーキットを一周だけ、時間制限付きで走行可能です(逆走すると・・・)。
ライバル車はいません。
ちょっと最近のDEMOにしてはサービスが足りないですね(ミサトさんやN.I.C.E.2を見習って(^^;)。

しかしオートDEMO機能が備わっているので、それで綺麗なMotorHeadのグラフィックスを堪能できます。
この時のTV視点は逸品ですね。

Monster Truck Madness 2の様にランダムに映すわけでもなく、N.I.C.E.2の様に固定視点のみと言うわけでなく、実に格好良いアングルで近未来的なフォルムのマシンを映し出します。
レンズフレアやハレーションの演出も非常に派手に見せてくれます。
エンジン音もURP程では有りませんが、まずまずの未来的なサウンドを響かせています。
もしかしたらこの時代の設定では、ガソリンエンジンではなくではなく電磁モーターがエンジンとして使われているのかもしれません。

さらに近未来がステージだけあって、スピナーもどきや巨大な広告飛行船が上空を飛行して雰囲気を盛り上げています。
車のデザインもなかなかカッコイイですが、恐らく殆どが有名スポーツカーのデフォルメで、NSXやCALAと見受けられる車が走っています(笑)。

またリプレイを見ていて笑ったのですが、AIカーがまるで人間がコントロールしているかのように様々なミスをするのです。
ジャンプに失敗して壁に激突したり、オーバースピードでコーナーリングしてスピンしたり・・・
TTCCのAIより人間くさいかも(^^;

肝心の走行感覚ですが、WHIPLASH!を製作したGremlinらしいというか、やはり今一の感じは拭えません。
NFS2やN.I.C.E.2的なグリップ重視のセッティングでやや接地感に乏しく、RaveRacerやURPの様にドリフトする楽しみは有りません。
しかしIRCやNFS2の様に「ホントに車を走らせているのか!?」と言うようなヤワな感じではなく、まずまず素直に操作できるので、製品版で他の車種を是非走らせてみたいですね。

しかしこの手のゲームは、製品版を購入しても接客&観賞用になりさがる事が良くあります(^^;
見た目が派手なので、PCゲームを知らない人にはインパクトになるでしょう。
製品版での出来に期待したいところです。

追加:3Dボードの必要ないソフトウエアレンダリング版も興味が有ったのでDLしてみました。
いやはや驚きました。

テクスチャーにフィルタリングが施されていないため3Dfx(Glide)版程には綺麗では無いものの、レンズフレアとかは殆どGlide版と変わらないほど表現され、しかもそれでいて速い!
DirectDrawだけで描画しているなんて、とても信じられない程です。
はっきり言って、DD専用SEGAゲーの動きとは比較になりません。

このDigital Illusions独自のグラフィックスエンジン技術は、素晴らしいの一言です。

後、O.3DfxにDEMO用に収録されているコースを走る技が紹介されているようです。
英語の分かる方はチャレンジしてみては?

この2ndコースを走ってみたのですが、これはRaveRacerやURPより面白いコースです。
一般道を制限してコースにしているのですが、しばらく入らないと行き止まりか解らないコースや、ジャンピングスポットの直ぐ後に道幅が急に狭くなっていたり、 もしこれの逆走バージョンが有るとしたらまともに走るのだけで苦労しそうです(^^;

コース脇の建物やオブジェクトも非常にセンスが良く近未来都市の雰囲気を漂わせており、しかも実際のコースのように遊びの部分が多く近未来都市の道草を楽しむこともできます。

とにかくコースデザイン&センスは最高で、URPやN.I.C.E.2が霞む程ですね(もっとも趣向が違うんですが(^^;)。



































    −Screen Shots−


















  -2nd Impression-


 スクリーンショットを見てもらえば解るとおり、全8コース全てが個性的なデザインです。
例えばPODの様なサイバーパンク系コースや、レイブレーサーの様な首都高系コースに、クローズドサーキット系コース、湾岸道路系コース、山岳&遺跡コースと本当に多種多様です。

 それぞれのコースは比較的長く、しかも途中分岐とかも有るお陰で何度も走らないと競争にすらなりません。
しかし競争目的で無ければ逆にゆっくりと、丹念に造り込まれたコースの観光走行をする事が出来ます。
まったく、通常走る分には見ることの無い裏側にまで手の込んだオブジェクトが有ったりして、このゲームが本当に気合いを入れられて造られたことを知ることが出来ます。

 見物のオブジェクトも、建物だけではありません。
確かに多種多様な建物や看板類を見るだけでも楽しいのですが、少し離れた所ではVTOLやスピナー風の車両が離着陸していたり、巨大な原潜が道ばたで売られていたりもしています。
上空には広告飛行船も飛んでいて、よく見えない建物の裏側ではリニアレールが走っていたりします。

 車種も全10種類ありそれぞれ加速度、グリップ、最高速度、デザインが異なります。
カーデザインは最近の物の中ではかなり良い線いっている感じですし、カラーの変更も可能なので有る程度は自分好みにする事が出来ます。
さらにこのメタリック調の車体に周囲の光が移り込み、はっきり言ってグランツーリスモより綺麗です。

 オープニングムービーも、結構荒いながら気合いが入っています。
近未来都市の建物の合間を縫いながら走る様子が映し出されるのですが、これが非常に格好良い!
このムービーからは、MotorHeadのコンセプトを感じます。
近未来の描画センスはPSYGNOSISよりも良いかもしれませんね。

 リプレイデータの保存再生が自由に行えるのも良いです。
再生中の視点切り替えや車の切り替えもFnキーで切り替えられるので、URPの様に操作パネルが邪魔になるようなことはありません。
欲を言えばリプレイデータのコースや走行時の日付などが同時に参照できると、複数のリプレイデーターの使い分けがし易く感じます。

 音楽もナイスの一言。
近未来的ステージにぴったり合う曲で、走行中でも鬱陶しく感じることは有りません。
しかしエンジン音がBGMに負けているのは残念です。
出来ればBGMカット機能を盛り込んで欲しかった。

 DEMOで少し疑問に思った走行感覚も、実際に長時間走ってみると悪くは無いことに気付きました。
ドリフトのし易さもグリップ性能に依存するようなので、ドリフト派の人はグリップが低めの車を選べば、コーナーで滑らすことは可能です。
ちなみにサイドブレーキも付いているのですが、URPの様な豪快なドリフトはこのゲームでは期待できません。
グリップ走行がこのゲームの基本のようです。
しかしスピード感はURPをも凌ぐ程で、直線のコースが多い事も手伝い爽快感を十分に堪能できます。

 また他の車と接触した時でも比較的安定して走行可能で、逆にAIカーの方をスピンさせる事の方が簡単です。
この方がストレスが貯まらないので、私的には凄く気に入ってます。
RACやIRC、TTCCでAIカーに当てられて悔しい思いをしていた人は、このゲームで憂さを晴らしましょう(笑)。
キーボード、PAD、ハンドルとも操作性は良好です。

 これはゲーム性自体には関係有りませんが、メニュー画面も非常に格好良い。
アナログメーターの様なメニューで、操作していないときでも常に背景が動いています。
とにかく随所に格好良さが溢れています。

 今までのレースゲームと違い、このゲームには欠点の様なものが殆ど見あたりませんので、それだけでも賞賛に値します。
アーケードゲームから、コンシュマーゲーム、PCゲームに至るまでライバルを徹底的に研究して造られたような感触です。
そのためか、至る所に他のレースゲームのフューチャーが見られます(レイブレーサーやグランツーリスモ、POD等)。
良いところはどんどん吸収して悪いところは排除していく事が基本だと思うので、これは歓迎すべきことです。
この姿勢は他のベンダーにも是非見習って頂きたいですね。

 細かい点でまだ煮詰められる所は有ると思いますが(Map,Sensitivity)、あの悪名高いWHIPLASH!(FATAL RACING)の名誉挽回には十分すぎるほどのゲームと言えるのではないでしょうか。


  -ネット対戦感想&Ver1.3パッチリリース-

 このゲームはネット対戦レースゲームとしては軽い方だと思うのですが(Motoより)、驚くことに1.3パッチを入れてからさらに軽くなりました。

 4人で接続しても、殆どワープやタイムラグが起きません。
グラフィックディテールも最高に設定していますし、これは驚くべき事だと思います。

 実際の対戦ですが、MHのコースはハマる箇所が結構あり、一度ハマってしまうと大抵は他のプレーヤーも失敗しない限りビリ確定です(笑)
そのためには練習してコースを覚えるしかないのですが、結局実力が違う者同士ではレースに成らないのが実状です。
DAYTONAなどのアーケードゲームのように、後方のプレーヤーが有利になるシステムが有れば良いのでしょうが、残念ながらMHには該当する昨日は無いようです。
MHでの対戦は、実力の似通った者通しがするのが一番楽しいと思います。
一人で走るのは寂しいですからね(笑)


  -Ver1.4βパッチリリース-

この新しいパッチでは以下の変更が加えられています。

・シングル&マルチプレイで使用できる、8つのリバースレイアウトコース。
・ハイスコアに関するバグの修正。
・専用サーバー上での最大12人までに対するマルチプレイサポート。
・エキストラトラック&カーに対するサポート。
・Avalancheのグレーストライプが3番目のカラーとして選択できるようになった。
・アドレスブックが名前順にソートされるようになった。
・Player Info Screen上のポジションが正しく表示されるようになった。
・CDトラックの選択がセーブされるようになった。
・他色々(笑)

今回のパッチの最大の目玉、リバースコースを走ってみた感想です。

Goldbridge-R
 非常に素直なコースになり、引っかかることは殆ど無くなった。
RedRock-R
 全体としては簡単になったが、一カ所だけ極悪なトラップが存在する。
 直前が見通しの悪い勾配のため、何度も引っかかってしまう羽目に。
NeoCity-R
 ここは逆走になっても相変わらずトラップが多く難しい。
 さすがに2連ジャンプ時のバグ(裏技)は解消されている。
Atlantika-R
 分岐が多くなり、道に迷ったり“はまったり”する事が多くなった。
RuhrStadt-R
 難所だった立駐や、そのアプローチのコーナーが簡単になった。
Olympos-R
 スタート後の二股路が簡単になり、難所だったホテル脇のオフロードも
 なんて事のないただの道路と化してしまった。
NolbyHills-R
 一番苦手なコースだったのだが、リバース化したことで引っかかるポイントが
 無くなり、全体として簡単なコースに変わった。
OkkunSpeedway-R
 本来簡単で単純なコースだったが、ジャンプポイントがトンネルの直前に有る
 ため、普通に走行すると必ずトンネル上部に激突するようになった。


MHの攻略のコツは如何にコースを覚えハマらないようにするかでしたので、リバースコースが加わった事でまた覚えることが増えてしまいました(^^;

逆走してみると、もともと造り込まれていた美しいMHの風景がまた違って見えてくるのでお得ですね(笑)