PC GAME REVIEW


 ADVENTURE FRAME ON

■ DUAL TARGETS −第四のユニット3− ★★★★☆

DATA WESTによるアドベンチャーゲーム。

 このDUAL TARGETSは、第四のユニットシリーズの中の第3作目にあたる。

 ちなみに第四のユニットシリーズ(以下TFU)の事を知らない人に説明すると、このシリーズは主にFM-TOWNS用に発売され(FM77やPC88やMSX版も有った)、当時の品粗なスペックのマシン(386DX-16、2MB、x1 CD-Drive)でガンガンアニメーションし、このソフトを遊びたいが為にTOWNSを購入した人(私)が続出したという、 歴史的なソフトなのだ。

 ストーリー的にはBSというサイキックソルジャーに関わるSF的なものだ。

 このソフトのファンは数知れず(もちろん私もその一人)、TOWNSが事実上滅びてしまった今、再度TFUをWin上で遊びたいというユーザーの熱烈な願いによって、再び日の目を見ることとなった(第4のユニット復活委員会が嘆願した甲斐が有った(T_T)。
ちなみに私はメリーゴーランドからしかプレイしたことが無く、このDUAL TARGETSは残念ながら今回の移植作が初のプレイとなるため、元祖との比較は出来ない。

 さて、実際プレイした感想だが・・・

 オープニングで移植されていない過去の作品が、回想シーンとして振り返えられているのはサービスが良い。
しかしBBSでも色々言われているが、やはりどう見てもEVAの影響を受けているとしか見えない演出は、この手の物に食傷気味であるEVAファンで有れば有るほどイヤなハズだ。
もっとも製作の中島氏によれば、これは特にEVAを意識したわけでは無く、ブロンウィンの心の中を描くために必要不可欠な演出だったそうだ。この点は仕方有るまい・・・

 ストーリーはまず期待していたのとほぼ同じ感じだった。
しかし特筆すべきなのは、話が“かなり”短い事だろう。はっきり言って短すぎる。

 これに、どう見ても今となっては同人ソフトレベル以下の作画&システムが加わるのだから、メリーゴーランドの様なものを想像していた私としてはかなりがっかりだった。
しかもDAPS(オリジナルアニメーションシステム)採用らしいが、静止画ばかりで一体何処にDAPSが使われているのやら。

 戦闘シーンのデフォルメキャラもちょっと酷い。アレは書き直しても良かったのでは?(書き直したハズなのに?)
同じく戦闘シーンでのマウスオペレーションの悪さも、かなり気になった。
マウスが自由に動かないため、最初はかなり負けてしまった。

 また、マニュアルが読みずらい。 細い丸文字は止めて頂きたいものである。あと変な4つ折りも。

 しかしCD-DAで収録された音楽は流石に良い!
特に普通の音楽CDプレーヤーで再生した時の13,14曲目がお気に入り。

 良く見返すとなにやら同人ソフトレベルだとか不満を凄く言っているようだが、皆さん勘違いしては行けない。
なんと値段も同人ソフトレベルなのである(詳しくはHPに行って確認してもらいたい)。
だから、この値段で現在もはやプレイ不可能なハズのTFUシリーズを再度遊べるだけでも、製作の中島氏を初めDATA WESTの関係者には大感謝しなければならないのだ。

 売れる見込みの無いと見なされたTFUに(ファンの要望も受けながら)再度日の目を見させようと、度重なる会議をくぐり抜けた製作の中島氏には、絶え間ない拍手を送りたい。

 出来れば今度は、メリーゴーランドとWYATTをひとまとめにした移植を希望したい。

知らない人のために書くと、この両作品は当時TOWNSユーザーから流石データウエスト&DAPSと唸らせたほどの出来だったゲームなのだ。

では、更に移植作品&新作が出ることを期待しています。

  第4のユニット復活委員会 会員番号00020:いくぽん













■ Baldur's Gate DEMO −−−−−

InterplayによるアクションRPG。

 Baldur's Gateは、有名なRPGであるAD&Dシリーズの最新作となる。

 グラフィックス、システムともに格段の進歩を遂げ、全てのRPGファンの期待に応えることの出来るゲームとなるはずである。

 DEMOを見る限りでは、システムをより進歩させストーリー性を強化したDiabloといった印象を受けた。
背景も非常に良く描き込まれ、人物も非常に滑らかにアニメーションする。
効果音もリアルで、戦闘シーンなども非常に生々しく描かれており、海外ではR指定を受けるのでは?と言うほどの描写がある。

 Diablo-IIも、よりストーリ性を増したARPGになるそうなので、このBaldur's Gateとは真っ向から対抗する製品になるだろう。

 ちなみにこのDEMOは33MBと巨大な容量を誇りながらも、ノン・インタラクティブデモで有ることをお断りしておく・・・







■ Queen: The Eye DEMO ★★★★★

Electronic Arts社による3D-アクションADV。

 アクションADVにしては珍しい、“実在の”イギリスのロックバンドQueenを世界観に盛り込んだゲームだ。

 ゲーム内容は殆どALONE IN THE DARKと同じで、2Dで描かれた背景を3Dキャラがオーバーレイされる形になっている。
しかしこの2Dの背景が非常に緻密で、まるで絵画を見ているかのように美しく描かれている。
カメラ視点はこの手のゲームにありがちな固定視点切り替えになっているのだが、相変わらずアクションシーンでは今一敵との位置関係が理解できず苦労する。
もっともこれは2D背景の宿命なので、仕方がないと言う他はない。

 アクションはVFなどの格闘ゲーに準ずる6ボタン方式になっており、比較的に思った通りのアクションを取ることが出来る。
アクションシーンでもそうだが、このゲームは人物の動きにモーションキャプチャを取り入れているので、非常にリアルな動きを堪能する事が出来る。

 もっともこのゲームは格闘がメインではなく、どちらかと言えば謎解きに主眼が置かれているようだ。
DEMOステージでさえなかなか凝った仕掛けがあり、DEMOの仕掛けを解くのに二日掛かった(笑)

 しかし仕掛けを解いた後は、いきなりQueenのフォログラフと演奏が始まって度肝を抜かれた。
このゲームは喋りまくり鳴りまくりも特徴である。その分、プレイ時間に対して容量が大きい(解凍後55MB)のは仕方がない事なのだろう。





■ Final FantasyVII DEMO  ★★★★★

EIDOS社による3D-RPG。

 最初に言っておくが、私はFFシリーズを一切遊んだことがない。
そんなのウソだ〜と言う人もいるかもしれないが、私は生粋のPCゲーマーなのだから仕方がない(笑)

 しかしこんな私でも、FFシリーズが超有名RPGで有ることくらいは知っている(笑)
別にFFシリーズが嫌いとか言うわけでは無く、逆にPC版のFFには非常に興味があった。
そして遂にFF最新作であるFF7が、PCに移植されたわけだが・・・

 元のゲームを知らないので移植度云々は言えないが、3D-RPGとしてはなかなか良く出来ていると思う。
某ミッ○ガ○ドは激重で評判だったが、このFF7は色々派手なフューチャーを使用しながらもそんなに重くは感じない。
プレイした感じでは、リトルビッグアドベンチャーかタイムコマンダーの様な印象を受けた。

 基本的な移動画面では若干荒い2Dの(320*240?)背景に、640*480でレンダリングされた3Dキャラがオーバーレイされる形になっている。
背景とキャラの解像度の違いに若干違和感を受けるが、バイオハザードでもそうだったが特に評価を下げるほどの事では無いと思う。

 FF7で売りの3D戦闘シーンだが、いつものターン制バトルに馴れた私にはいささか新鮮すぎた。
英語の画面をにらみ、どれがどのコマンドだ?と思考している間に敵が攻撃してきたのだ(笑)
これではじっくり戦術を考えるヒマが無いではないか。
もっとも何回かプレイすると馴れてしまったので、この点での文句は特にない。TV視点も格好良く、グーだ(笑)
出来ればターン制に設定できるコマンドが有れば助かる。

 FF7の戦闘には格闘ゲーでたまに見る怒りゲージの様なものがあり、これが貯まると必殺技が出せる。
これはなかなか派手でかっこいい。
さらになにやらお助けキャラもいるようで、可愛いヒヨコの様なキャラが敵に突進して来て笑いを誘う(^^;

 DEMOだがBGMも備わっており、流石大手と思わせるナイスな音楽で各シーンに合った曲が流れる。
ゲームの作りとしては、流石伝統有る作品だけ有り殆ど欠点らしい欠点は見受けられない。
これが日本語化されたら是非とも買いたいのだが、残念ながら日本語化のアナウンスは全くない・・・

 しかしゲーム自体の完成度は高いもののDEMOソフトとして見たときには、やたらと巨大な容量や(AVIやWAVEが入ってるから当然)所々見られるバグが目に付き必ずしも良いものとは言えない。
もっとユーザーフレンドリなDEMOを配布して頂きたいものである。











■ TOMB RAIDER2  ★★★★☆

 EIDOS社による3Dアクションアドベンチャーゲーム。
好評を博した前作より約一年。さらに高度になったマップやWin95、Direct3D対応になっての続編の登場だ。

 主人公は、前作同様レイラだ(ライラとも言うらしい)。
基本的なシステムは、前作と大きく変わらない。

 操作キーも前作と同様だ。ただDirectInput対応なので、サイドワインダーパッドが利用できる。

 親切なことにセットアップ画面があり、画面解像度や使用D3Dアクセラレーター、使用デバイスの選択が容易に出来るようになっている。
そのためにPWR128PとMonster3Dを使用しているような環境でも、どちらでD3Dアクセラレーションするか選べるのは便利だ。
私の環境ではViRGEとMonster3Dを選べるのだが、間違ってもViRGEは選ばない(笑)
Voodooの場合、640*480*16bitでスムーズにプレイできた。

 DEMO版では、最初から持っている二丁の拳銃の他にショットガンも持っている。あと、救急セットも最初から持っている。

 まず、最初に驚かされるのはステージの高低差だ。
谷の底部に居り、遙か上方の出口まで脱出するルートが一見無いように思える。
出口を求めて池に入ると、前作より格段に進歩したように思える水の表現に驚かされる。
水面は揺らいでおり、揺らぎにより底が明るくなったり暗くなったりする。
池から高台に登ると、なんとトラの登場だ。
しかし高台からなら無傷でトラを仕留めることが出来る。

 次にこのDEMOで最初の難関が訪れる。
岩に飛び移らなければならないのだが、前作より難易度が増しているようだ。
何度も失敗し、この時点でトラを退治していなければ即トラに襲われることになる。
その後もなかなか見つからない上へ登るルートを探しながら、廃墟の中に潜り込むことになる。

 そして一番驚かされたのはインディージョーンズばりの、転がる大岩のトラップと迫り来る棘の付いた壁だろう。
最後には断崖絶壁からの投身自殺や、たき火での焼身自殺も試すことができる(^^;
まったくこんな小容量に、よくこれだけのものを詰め込めたものだ

 このDEMOをプレイして思ったのは、「製品版では何回死ぬのだろうか」である(笑)
DEMOでこの完成度なら、製品版を購入しても全く問題は無いだろう。



 DEMOでプレイした最初のステージは、当然トラップだらけで難しかった。
続いてはベニスのステージなのだが、トラップが少ない反面非常にマップが複雑でパズルやシューティングの能力も要求される。

 いわゆる一本道の解決策というものは無く、自分の考えたとおりに行動することが出来るのは非常に面白いのだが、自由度が高い反面クリアする難易度も非常に高くなっている。
また攻略本などで回答が解っていても、アクションシーンでは結局自分の手先の器用さと反射神経が問われてしまう。

 レイラの動きも非常に柔軟に行えるのだが、あるシーンではテラスから斜め前ジャンプ→軒先にぶら下がり→平行移動→よじ登り→バック転といった複雑な動作をしなければいけなくなっている。
他にも側転→滑る降りる途中に前方ジャンプ→ぶら下がり→よじ登りなど、頭をひねらないと出てこないような行動パターンも要求され、さらにマップが多重構造&複雑なため、頭パンク状態である(笑)

 さらに敵も非常に多いのだが別に全ての敵を倒す必要はなく、スパイのように物陰に隠れ見張りがよそを向いた隙に別の建物にジャンプして、また壁際に張り付き敵の目から逃れるという、スパイもどきのような行動も可能になっている。

 これらの複雑なアクションは、最初からプレイできるレイラハウスにてトレーニングを行える。
広く迷路のような庭と、複雑なオブジェクトがある屋内ステージからなっている。

 攻略本は必携だろうが、それでもクリア出来ないなんてとんでも無くハードなゲームだ・・・(T_T



■ BIO HAZARD  ★★★★☆

 発売元CAPCOM社。Direct3D対応。

 サターンやプレステで有名な同名ゲームの完全移植ソフト。

 PCへの移植にあたって、OPムービーのカラー化やバイオレンス度をアップしている。
更に新コスチュームや、新しい強力な武器も加わっている。

 取りあえず一般のビデオカードでもプレイ出来るが、その場合VGAクラスの画像となる上にかなり重くなる。
やはり対応ボードのMonster3DやTOTAL3Dでプレイする事をお勧めする。

 これだとプレステ版より綺麗なSVGA解像度の画像を、スムーズに楽しむことが出来る。
しかしこの状態でも背景や文字はVGA相当のため、生粋のPCソフトからすれば結構粗は目立つ。

 内容はいわゆるアクション重視のアローン系。カメラが固定されており、逐一切り替わるのもアローンと同じである。

 さてプレーヤーは特殊警察STARSの一員として、クリーチャーの巣くう屋敷に潜入することになる。
捜索が進むに従い裏に潜む陰謀が明らかになるが、最終目的は生きて脱出する事のみ。
しかしEDはベスト&バッドを含め多数種類があるので、攻略本から手が放せない(笑)

 選べるキャラは二人で、EASYでは女性のジル。HARDでは男性のクリスを操る(ジルの美しいモデリングは必見(笑))。
 キャラクターに依り、それぞれ体力や持てるアイテム数に違いがある。

 キー操作は非常に簡略化されていて、キーボードの場合使うキーは方向キーとZ,X,C,Vのみである。
もちろんサイドワインダー等のゲームパッドに対応している。

 最近はかなり低価格に設定されて再販されているようだ。
この機会にゲットされては如何?





■ TIME COMMANDO ★★★☆☆

発売元
Virgin社。

 あのL・B・Aを開発したADELINE社による新世代SVGAアクションアドヴェンチャーゲーム。

 背景に美しくレンダリングされたムービーを使用し、さらにシェーディングされたポリゴンのキャラが同時に動くという新技術を採用。

 そのおかげでかつて無く様々なリアルな時代を、旅することが出来る。

 用意された時代は原始時代から「さむらいにっぽん」(笑)、西部、インカ帝国、近代、未来、果てはコンピューター内部までステージとなる。

 様々なところで観られる演出は、まさに映画と同質。
この面白さは見た目からは伝わらない。是非プレイしてもらいたい。
私は日本語版を購入したが、ぜんぜん日本語化しなくても良かった(笑)。

 一見くそゲーに言えなくも無いので、それでこのゲームを敬遠する人が多いのでは無いかと心配である・・・

■ Bio FORGE 日本語版 ★★★★☆

 オリジン社製3Dアドヴェンチャーゲーム。

 ALONEシリーズのSF版とでも言えば良いのか。SF映画の中に入ったような3D空間を自由に探検できる。

 このゲーム、リアルなモデリング&テクスチャーが非常に美しい。背景は2D。
惜しむらくはVGAのみと言った所だろうか。これがSVGAだったらと思われてならない。

 ゲーム自体はパズル的要素がかなり強くアクションもまたかなり多いので、すぐにクリアできる可能性は極めて低い。

 最初は此処はどこなのか、自分は誰かさえも解らない。それを探るためにあらゆる所を歩く必要があるのだ。

 しかし、どこも変化に富んでいるので長時間のプレイでも飽きることは無いだろう。

 例えば前半の衛星前哨基地内と、後半のエイリアン遺跡内ではまったく雰囲気が違う。
前半は謎解きで疲れることがあるかも知れないが、後半の美しい遺跡の中では飽きることがない。

 これをプレイする上で注意することは、この難易度だけだろう。マシンパワーは486/100でOK。




■ ALONE in the DARK 2 日本語版 ★★★★☆

 言わずと知れた、超有名3Dアドヴェンチャーゲームの第二弾。
このソフトが無ければ今このジャンルがこれ程進歩していたか怪しいほど。

 2の今回は、友人と誘拐された女の子を助けに海賊屋敷に忍び込む。
今回も人間相手では無いだけに(人間だけど亡霊・・・)ドキドキハラハラしまくる事必至!

 ゲーム内容自体はガンアクション等も有るが、難易度は低め。
パズル要素もかなり有るが、あちこちに有る本がヒントになっているし、そんなに迷うことは無いだろう。

 ALONEはポリゴンが荒く、処理が軽いため486/66で十分快適。



■ L.B.A (リトルビッグアドヴェンチャー)日本語版 ★★★★★

 EAで発売している、3Dファンタジーアドヴェンチャー。

 たぶん3D−ADVの中では一番綺麗。なんたってSVGAなのだ。
 ポリゴンも細かい上に、シェーディングが掛けられているのでクネクネ動く(笑)
 キャラクターも可愛いのばかり。しかし、難易度は結構高い。

 このゲームは舞台が星全体なので、かなりあちこちに移動することになるだろう。後半は頼もしい味方が助けてくれる。
 星全体を歩き回って、住人と話し合ったり生活を覗くだけでも十分楽しいソフト。もっとも移動手段が有れば、の話だが。

 このゲームだけ字幕からセリフまで日本語である。吹き替えでも雰囲気が損なわれることが全く無いのは上出来である。

 ポリゴンが多いので、P100以上が快適。



 最後までお読みいただき、有り難うございました。皆さんの参考になりましたでしょうか?
 
是非、感想を下さいませ。