いくぽんのPC雑記 Vol.23

 UpDate Rev.1 970715


Cyrix 6x86MX(150MHz) レポートUpDate Rev.1 970702

Cyrix 6x86MX(150MHz) レポート2UpDate Rev.1 970715 




QTYさんが、Cyrix 6x86MX(150MHz)の人柱になりレポートを送って下さいました。
有り難うございました。

低価格&高性能が売りのCyrixプロセッサーですが、その中でも 6x86MXはコードネームM2プロセッサーとしてPentium2に対抗できるパワーを持つプロセッサーとして開発されていたものです。
さて結果は・・・?


BENCHMARK TEST RESULT
CPU: Cyrix 6x86MX PR-166(75*2=150MHz)
Mother:FIC PA-2011
Memory:64MB-SDRAM(10ns)
HDD: Quantum ATLAS 4GB W-SCSI
VIDEO: IO-DATA GA-PGDX4/PCI (Virge/DX 4MB)
 ★ ★ ★  HDBENCH Ver 2.296  ★ ★ ★ 

解像度     1024×768 65536色  
Display    GA-PGDXx/PCI
Memory     64,596Kbyte
OS         Windows 95  4.0 (Build: 1111)
Date       1997/ 6/29

SCSI = Tekram DC-390F/U PCI SCSI Adapter
HDC = スタンダード PCI IDE コントローラ
HDC[?]=プライマリ IDE コントローラ (シングル FIFO)
HDC[?]=セカンダリ IDE コントローラ (シングル FIFO)

A = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
CD = COMPAQ XP34300W         Rev 81R2

  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write  Cache Drive
 9064  8143 10179 17730 10150  9035    94   0  5232  5746  15266 C:10MB
P55Cの参考値Byいくぽん Processor Pentium(MMX)-166MHz Display Canopus PowerWindow3DV/SX ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Cache Drive 9904 9631 10480 21593 11372 9612 100 119 5352 5129 15872 C:10MB
コメント: コストパフォーマンスが高いと評判のM2ですが、私が使ってる限りではそんなに 良くはなさそうです。同クロックのK6と同じが少し劣る程度のような感じです。 (マザーがリニアバースト対応なのでもちろんリニアバースト使ってます。) それから、初期出荷分のせいかクロックアップ耐性がめちゃくちゃ弱いです。 150M版なのですが、188Mはもちろん166Mでさえ安定動作しません。 M1もクロックアップには弱いCPUでしたが、ここまで弱くはなかったんですがねぇ。 (150Mは180Mくらいでも動いてたのに・・・) そしてなにより問題なのは、MMXの互換性が低いこと。 手元にMMX対応ソフトが3つ有りますが(ヴァーチャロン、VSC-88M、98MPEGSTUDIO) ヴァーチャロンはSEGAのホームページからパッチ取ってくれば動くとして、後の2つ はあきらかにMMX対応CPUだと認識してないような動きです。あと、INTELのMMX ベンチソフト(INTEL MEDIA BENCH)の結果見てもやはりMMXが認識されてない ようです。 K6-166が210Mで安定動作し、なおかつMMX命令互換性もM2とは段違いなので、 現時点でM2を買うメリットはほとんどないような気がしますね。

QTY氏が使用しているM2は、60*2.5の150MHz駆動でP55C-166程の能力が出せるという、PR-166プロセッサーです(氏は75*2で150)。

HDBENCHでの結果を見ると、やはり浮動小数点がP55Cに劣っています。これはM1譲りだそうです。
しかし整数演算でも劣っています。これはベースクロックが60MHzで有ることも関係しているかもしれません。
VIDEOの数値もベースクロックに大いに関係していると思います。
しかしQTY氏のコメントの通り、M2は非常にクロックアップしにくいプロセッサーの様です。
これもM1譲りの様ですね。

さらにQTY氏が指摘しているとおり、M2はMMXの互換性と言う点で問題が残っているようです。
MMX命令の処理スピードと言う点では、同クロックのP55Cの約半分とも言われています。

では何が良いのか?
それはやはりM1もそうであった通り、通常アプリの実行スピードです。
これには64KBという大容量のL1キャッシュが関係しています。
これはM1の4倍、P55CやP2の二倍の容量です。
さらに「ユニファイド」という独自のキャッシュコントロール方式を採用し、プログラムがキャッシュサイズに入る場合メモリーに対しノンアクセスで高速処理が出来る訳です(当然ですね)。
そのためアプリケーションレベルでは、PR166でさえP55C-233クラスの性能が出せる訳です。

もちろんリニアバースト対応M/Bで有ればフルに性能が発揮できます。

しかしアプリケーションが速いのはK6も同じなわけで、現在は価格競争で勝っていますがAMDもプロセッサーの値下げをするらしいですし、早めの高クロックプロセッサーの投入が望まれます。



な、なんとQTYさんが引き続き、今度はAP5Tでのテストを行ってくださいました(T^T)
今回のテスト内容は、ビデオカードをMillennium2で固定し、6x86とK6を同クロックで計測。
もう一つ、ビデオカードの比較ベンチとして、Millennium2を含めた最近のカード(一部除く)の比較結果です。

凄すぎ・・・

BENCHMARK TEST RESULT
  <環境>
CPU     AMDK6-200               75*2.0=150MHz,75*3.0=225MHz
        Cyrix6x86MX-150 75*2.0=150MHz
Mother  A-OPEN AP5T-2   Bios ver.1.20(Cache 512KB)
Memory S-DRAM64MB               10ns+12ns
Video   Matorox         Millennium2      MGA-2164W      WRAM 4MB
        IO-DATA GA-PGDX4/PCI Virge/DX   EDO RAM 4MB
        SPARKLE 385              Virge/GX       SGRAM 4MB
        SPARKLE 9685             ProVidia9685   VRAM 4MB
        DiamondMM       EDGE3D 3400XL nv1               VRAM 4MB
Disk    Quantum FireBallST 3.2GB

  <Wintach 1.20> 6x86MX-150 K6-150 K6-225 ← ← ← ← Millennium2 ← ← GA-PGDX4 385 9685 EDGE3D Word 570.26   505.85   653.31 387.99 311.39 139.46 478.31 CAD 665.19 577.84 801.68 1411.78 903.37 819.30 1257.77 sheet 452.81 406.83 465.71 382.56 239.92 164.86 241.56 Paint 438.71 387.68 474.62 597.06 286.92 184.62 394.34 Overall 531.76 469.55 598.83 694.86 435.40 327.06 593.00
コメント:ミレ2、WordとSheetは速いんですけどね、VirgeシリーズはCADが圧倒的だから・・・ Tridentの9685は平均的に遅いです。まぁ9000円のカードだから(ぉぃ) EDGE3Dは平均的に速くて、やっぱり良いカードです。(最近のカードに比べると 発色悪い気もしますが・・・)
  <Winsock 3.3> 6x86MX-150 K6-150 K6-225 ← ← ← ← Millennium2 ← ← GA-PGDX4 385 9685 EDGE3D CPU 3257 2714   4652 VIDEO 5376 4830 6190 5375 2890 2279 5631 DISK 6043 4047 6031 MEM 1251 1315 1445 ALL 3721 3002 4459
コメント:M2 vs. K6、全体的にM2の方が速いが(特にDisk)、メモリは弱いみたいです。 Virge/GXのS3純正ドライバってペイント系に弱いみたいだからその結果がもろに出 てますね(DX比較) 相変わらず9685が遅くて、EDGE3Dは優秀です。一番速いのはやっぱりMillennium2で したが。
  <HDbench 2.296> 6x86MX-150 K6-150 K6-225 ← ← ← ← Millennium2 ← ← GA-PGDX4 385 9685 EDGE3D ALL 15043 12344   16543 浮動小数点 9149 8592 12909 整数演算 11229 10753 16141 矩形 36335 33675 36358 17837 12364 6386 27945 円 2646 2277 3305 9534 6257 5263 10100 テキスト 34482 18523 34585 9436 7319 4667 12137 スクロール 727 726 726 94 72 60 55 DirectDraw 0 0 0 0 0 0 0 READ 7968 8000 7924 WRITE 7534 7931 7961 CACHE 25316 20618 28985
コメント: 以前のVP2で測ったときよりM2の結果が向上してます。やっぱりチューニングが甘 かったのか、こんなもんなのか? アプリケーションが速いというM2の本領発揮か、CPUで分の悪いK6-225とも良い勝負 してます。 ビデオ比較を見ると、Millennium2の速さが目立つばかりです(円除く)。ただ、や はりここでもEDGE3Dは良い数字出してくれてます。 (さすがはこの中で一番買った当時の値段の高いカード。購入価格6万ちょい(汗))
  <Xing MPEG bench> 6x86MX-150 K6-150 K6-225 ← ← ← ← Millennium2 ← ← GA-PGDX4 385 9685 EDGE3D x1 44.4 45.1   54.2 75.5 73.0 65.3 52.0 Full 33.2 33.2 37.6 72.6 75.1 66.4 33.0
コメント: MPEG動画の再生速度の比較です。ここはVirge系の独壇場ですね。FullScreen表示に しても再生速度はまったく落ちません。 9685もパッケージにMPEGの文字を冠してるだけあって健闘してます。 Millennium2とEDGE3DはMPEG再生があんまり得意じゃないみたいですね。
  <3D bench> 6x86MX-150 K6-150 K6-225 ← ← ← ← Millennium2 ← ← GA-PGDX4 385 9685 EDGE3D 250.0 200.0 250.0 250.0 250.0 166.6 83.3
コメント: Millennum2なら250の壁を破ってくれるかと思ったんですがねぇ。試しに83*2の166MHz でM2&Millennium2を試してみましたが250でした。EDGEの結果は判ってました(涙)
総評:  M2ですが、アプリケーションレベルではK6-200程度の速度を150MHzの時点で達成 しているようです。 ってことはMMX-Pentiumだと233ぐらいって感じでしょうか。  Millennium2はやっぱり速かったです。発色も奇麗です。3Dも付いてるんですが、 なぜかうちの環境だと3DWinbenchが最後まで動いてくれません。 途中までの結果を見る限りではけっこう期待できそうです。 ただ、コストパフォーマンス的にどうかというと、Virge/DXに勝敗があるでしょう。 なにせMillennium2の1/3の価格でVirge/DX載ったカードが買えますから。 ちなみにEDGE3Dも今ではVirge/DXと同じ程度の値段で買えます。しかもPCM32音付き。

いや〜、これだけのデータ収集をしてくださったQTYさんに脱帽! 本当に有り難うございました。

しかしミレ2は凄いですね。欲しいです(笑)。 6x86MXも健闘してくれました。
でも SPARKLE 9685が搭載している ProVidia9685 って何だ?(笑) メーカーも知らない・・・
性格的にTridentに近いような気もするが・・・ 初耳なチップですね。
Mpeg再生はミレ1の頃から得意じゃなかったですよね。今まで見た中で一番綺麗なMpeg画像は、AtiのMACH64だったな・・・(^^;
ViRGEもMpeg再生は得意ですね。P100でもほぼコマ落ち無しで再生可能です。

しかしEDGEが大健闘ですね(笑) さすが高価なVRAMを搭載しているだけの事はあります(今はWRAMの方が高価か?)。
初のPCI音源ですしね!