いくぽんのPC雑記 Vol.33
UpDate Rev.1 971110
今回はDMM製 MONSTER 3Dレポートです。
MONSTER 3Dは、3Dアクセラレートチップとして有名な3Dfx_VooDooを採用した、3D専用アクセラレーターです。
対応APIはDirect3D、Glideです。
詳しいスペックはこちら
特徴としては、多くのゲームベンダーに支持されD3Dよりも高速且つ美しい描画を可能とする独自API Glideが動作すること。
他社のD3Dカードより高精度且つ高速な3D描画。
またDirect3Dの殆どの機能をサポートしていることです。
3D Winmark97より。
3D Quality/Fog Vertex Capable 3D Quality/Fog Table Capable 3D Quality/Specular Highlights Capable 3D Quality/Color Key Transparency Capable 3D Quality/Alpha Transparency Capable 3D Quality/Linear Capable 3D Quality/Mipmap Linear Capable 3D Quality/Dithering Capable 3D Quality/Perspective Correction Capable 3D Quality/Fog Vertex and Color Key Capable 3D Quality/Fog Vertex and Alpha Capableこの中でもFOGを完全にハードウエアでサポートしているのは、Voodoo以外では僅かしか有りません。
しかし欠点もあります。
Voodooカードは3D専用のため、2Dの信号は一度3Dカードの中を通り、3Dカードの方で2D/3Dを切り替えてCRTに出力します。
そのためにVoodooカード唯一の欠点とも言える、2D信号の劣化が起こってしまうのです。
この劣化の度合いは個体差が有りますが、1280*1024*75Hz前後から劣化が目に見えて解るようになります。
特に2D側が高級なカード(1600*1200*75Hzが表示可能)の場合、この劣化は無視できないものとなるでしょう。
その場合には少々高いですが、2D/3Dの切り替えを機械式で行うRighteous3DやPure3Dをお勧めします。
MONSTER 3Dの場合でも2系統切り替え可能なCRTを使用するか、もしくはCRT切り替え機を使用することで劣化を押さえることができます。
Voodooカードは世界でも一番ユーザーの多い3Dカードですので、様々なユーティリティーも開発されています。
例えばTweekを使用すれば、標準仕様のMONSTER 3Dよりさらに高速化する事も可能です。
しかしTweekを使用しなくても高速化させることは出来ます。
方法としては、AUTOEXEC.BATやWIN.INIに以下の文を付け加えるだけです。
-Autoexec.bat- SET FX_GLIDE_NO_SPLASH=1 SET SST_FASTMEM=1 SET SST_FASTPCIRD=1 SET SST_VIDEO_24BPP=1 SET FX_GLIDE_SWAPINTERVAL=0 SET SST_SWAP_EN_WAIT_ON_VSYNC=0 SET SST_SCREENREFRESH=75 SET SST_GAMMA=1.80 SET SST_GRXCLK=57 -Win.ini- [3Dfx] FX_GLIDE_NO_SPLASH=1 SST_FASTMEM=1 SST_FASTPCIRD=1 SST_VIDEO_24BPP=1 FX_GLIDE_SWAPINTERVAL=0 SST_SWAP_EN_WAIT_ON_VSYNC=0 SST_SCREENREFRESH=75 SST_GAMMA=1.80 SST_GRXCLK=57
GlideがAUTOEXEC.BATを、D3DがWIN.INIを参照しています。
そしてSST_GRXCLK=57が、Voodooの動作クロックを決めています。
この数値はカードによりまちまちで、中には57でゴミが出始める物もありますが、65でも動作するカードも有ります。
冷却することによりクロックアップ上限を上げることが可能です。
参考までにこの記述をすることで、私の環境の場合どの程度速度が向上したか調べてみました。
TEST環境 CPU:P55C-225MHz M/B:TekramP5T30-B4(430TX) MEM:64MB-EDOGRXCLK記述無し D3D TEST D3D-HAL Bi-Linear ON POLYGON THROUGHPUT 343.73KPPS PIXEL FILL 30.08MPPS INTERSECTION 4.33KPPS PC Player D3D Benchmark Gouraud Shading / Solid Dithering Off / Sound Off 25.6fpsGRXCLK=65 D3D TEST D3D-HAL Bi-Linear ON POLYGON THROUGHPUT 523.78KPPS PIXEL FILL 41.79MPPS INTERSECTION 6.80KPPS PC Player D3D Benchmark Gouraud Shading / Solid Dithering Off / Sound Off 34.8fps
項目によりますが、30〜50%もの速度向上です。
これは3Dゲーム等で、はっきり体感できる速度差でした。
例えばPSYGNOSISのFomula1の場合、ノーマルクロックでは所々引っかかるような感じがしますがクロックを65まであげると、全く引っかかることなくスムーズに走行出来るようになります。
冷却無しで65まで動作するかはともかく、Voodooユーザーなら是非試してみる事をお勧めします。
しかしクロックアップしなくてもVoodooチップはかなり発熱しています。
私の環境の場合、熱でMonster3Dがハングアップすることは無いのですが、その向かいになるPowerWindow3DVが熱のあおりを受け、動作がおかしくなります(笑)
仕方がないので3DVの方に私はクーラーを付けて冷やしています(^^;
最近はVoodooチップ専用のクーラーも出回っていますので、それを利用するのも良いかも知れません。
ところでVoodooカードを買おうかどうか迷っている人は多いと思います。
しかしゲームレビューで紹介しているような3Dゲーム(3Dfxマーク付き)を、スムーズで綺麗な画面で見たいならもう即買いでしょう(笑)
DMMやORCHID等のカードでなければ、売価で2万切っているVoodooカードも少なくありません。
さらに来年初頭には、今のVoodooの3倍近い速度を誇るVoodoo2が3Dfxからリリースされます。
なんとこのカード、二枚挿すことで描画性能を倍速させることが出来るのです。
カード1に偶数ラインを、カード2に奇数ラインを描画させるそうなので、描画速度は確実に2倍になります。
しかし本当にゲームの実行速度自体が単純に2倍になるかは解りません。
このカードの価格は、日本では4万近いでしょう。
それよりは最近値下がりしている現行Voodooカードを買うのが賢いかもしれません。
中にはパッケージ品で15,000円を切る物も出ています。
では、Voodooで楽しいゲームライフをお送り下さい。
![]()