KONAMI
  − 7−BLADES −



 KONAMIのソフトなのに、なぜかあまり注目されないこのソフト。

 ゲーム内容やシステム的にはバイオハザード2や鬼武者に似ていて、地獄極楽丸とお百合という二人のキャラクターで物語を進めることになります(ザッピングではありません)。

 地獄極楽丸は最大7種類の剣を使用でき、それぞれ繰り出すスピードや効果範囲、威力、エフェクト、必殺技が異なります。

 お百合は基本的に弾数無制限の短筒(リボルバー風)で、後は敵が落としたりするアイテムを拾って長筒(バルカン、キャノン、グレネード、ショットガン)を使うことができます。


 物語は寛永十七年の出島を舞台としており、飛行装置を使う幕府忍者や、怪しい教団や外国人が暗躍している設定になっており、巨大な龍やロボが出てくるまったくの架空のものです。

 ステージは結構有りグラフィックスエンジンを用いたムービーも入りますが、基本的に力任せにバッサバッサと敵を凪ぎ払いながら進む印象です。

 最初のステージだけはこじんまりした茶店で乱闘するシーンで好感を持てたのですが、後はひたすら沸いてくる訳の解らない敵(和風ゾンビとか変なポルトガル人とか)をかき分けながら進むので、少々疲れます。

 顔も姿も同じキャラクターが何十体と同時に沸いてくるのでつまらん。


 またステージ構成がごっちゃごっちゃしているのに、目的地がコンパスでしか示されないことが多く、道に迷うことが結構有りました。
マップ機能は必須だと思います。

 さらにそのステージのクリア条件がはっきり示される事が殆ど無く、無駄に時間を費やしてしまうことも多く、結構ストレス貯まります。

 また雑魚は大抵ボタン連打で倒せるのに、ボス戦がやたらと難しいのはゲームバランスが悪いとしか言いようが有りません。

 このゲームバランスの悪さに一役買っているのが回復アイテムで、雑魚は倒せば倒すほど回復アイテムを出してくれるので、常に体力ゲージ満タンで行動できますが、ボス戦で回復アイテムを取得する機会は殆ど有りません。

 コンテニューが有るお陰でボス戦だけチャレンジできるのは良いと思いますが、回復アイテムに頼ったプレイが出来ないので、かなり苦戦を強いられます。

 しかもボスはかなり堅い上に、こちらの攻撃を高確率でガードしてしまうので、ますますボスに勝つのは難しくなっています。

 こういうゲームに必須と思えるガードが実質的に出来ないのもかなり致命的です。
お陰で一方的にやられっぱなしになるシチュエーションも有ったりします。
バグ(ハングアップ)も有ったりして、主人公よりこちらの怒りゲージの方が満タンになりそうな感じです(笑)。

 カメラ視点も悪いですね(悪いところばかり連続で挙げて申し訳ないが)。
基本的にカメラは一定方角を常に向いており、ステージ構成やキャラの位置はお構いなしになっています。

任意に視点を回転できるのですが、忙しいプレイ中にそんな事している余裕は有りませんせんし、視点を変えるとキャラの動きも連動するのが煩わしい。

理想なのはバイオ系の様に完全に固定にしてしまうか、常にプレーヤー追尾視点にして、任意で後方視点に切り替えられる様にする事だと思います。
別にレビューしているShadow of Memories(DEMO)も、実は同じ視点を採用していて使いにくいと思った記憶が有ります。
KONAMIの拘りなのでしょうか(止めて下さい)。


 ただ鬼武者の楓でのプレイと異なり、お百合が攻撃力、体力ともかなり有るのがまだ救いです。
その代わり楓と異なり足は遅いのですが。


 ストーリー自体はまずまず悪く無く(後半かなり暗い展開になります)サブキャラも魅力的なのですが、ゲームバランスの悪さとステージ構成の荒さが目に付き、プレイしていてかなりストレスが貯まりますね。

 個人的に主人公の性格も嫌いです(笑)。
威勢ばかり良い単純○鹿という感じが。
この主人公を見ているだけでもストレスが貯まります。


 同時期にプレイした鬼武者と比べると、鬼武者の方がグラフィックス的にもゲームプレイ的にも遙かにハイレベルで有ったことが、このゲームをプレイしていて実感できました。

 全体的にこのゲームは制作サイドの素人っぽさ(造り慣れて無い)を感じさせます。
KONAMIが作製した事を疑ってしまう程です。

 カプコンもKONAMIも大手のメーカーですが、今回ばかりは宣伝の力の入れ方がソフト造りの力の入れ方に比例している感じです。

 なぜこのゲームをKONAMIが押していないのか解る気がしました(笑)。