PC
2005/1/15
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19インチ液晶モニター EIZO L778(M190)のレビューです。 〜スペック〜 サイズ:19型(可視域対角48.1cm) パネル:SAMSUNG(PVA) 応答速度:16ms(中間階調12ms) 視野角:水平178゜/垂直178° 最大表示色:1677万色 8bit対応 基本解像度:1280x1024 コントラスト比:1000:1 輝度:250cd/m2 入力:DVI Rev.1.0+アナログRGB USB:USB2.0対応 アップ×1、ダウン×2 スピーカー:SRS WOW対応 出力端子有り 自動輝度調整機能:調光機能搭載 このモニターはEIZOが映像(動画)と音にこだわって造った製品で、チューナーを持たないモニタータイプの製品としては一級の性能を持っています。 ちなみにL778とM190は同一の製品で、一般向けがM190、法人向けがL778という製品名になっています。 まず一番の特徴は、PC用液晶モニターとしては希少な、オーバードライブ(OD)回路を搭載している事にあります。 ODは液晶の残像感の大きな要因となっている中間階調での反応の悪さを改善する為もので、これにより中間諧調で12msの高速応答速度を得ています。 よく超高速応答と言われている液晶で8msを謳っている製品が有りますが、それらはいわゆるTN液晶で、中間諧調での応答速度の遅さや視野角の狭さが問題になります。 しかしこの製品はPVA液晶を使用し視野角や色再現性を犠牲にする事無く、動画やゲームなどでの残像感も解消した画期的な製品と言えます。 コントラスト比も1000:1で、輝度をMAXにしても黒が白浮きする事も無く映画の暗いシーンでも細部がはっきり描画されています。 コントラストブースターなるものも搭載されているので、コントラストが必要な諧調をモニター側で識別して、細かいところも見やすく調整してくれたりもします。 ただ輝度が250cd/m2と動画性能を謳う割にはちょっと暗めで、L567と同じく日中明るい部屋では映画などはかなり見づらくなります。 折角OD回路を搭載したり1000:1ものコントラスト比を誇っているのですから、せめて400cd/m2は輝度が欲しい所です。 静止画画質はL567と比較しても劣らず、見る角度を変えても色や輝度、コントラストが大きく変化する事は有りません(L567よりは変化が有る)。 またsRGBモードの他に、輝度やカラーをPCから制御できたり、ワンプッシュでテキストモード、ムービーモード、ピクチャーモードなどを選択できるのは私がEIZOを気に入っている理由だったりします。 動画部分だけを明るく、と言った事も可能です。 また本体上部に輝度センサーが搭載されており、環境に合わせて自動調光してくれたりもしますが、この機能はON/OFFが可能です。 今回新しいシリーズという事でデザインもまったく新しいものとなっています。 正面から見ると二段構造になっており、モニター枠の奥にスピーカー枠が取り付けられているイメージとなりますが、このデザインは賛否両論有りますね。 私はカッコイイとも悪いとも・・・ それよりもスピーカー枠下部に取り付けられている操作スイッチがかなり使いづらいという事の方が気になります。 デザイン重視なんでしょうが、もうちょっと手の届きやすい所に配置してもらいたかった。 スタンドは使いやすいですね。 ちょっと硬めですが、モニター下部をかなり下げる事ができるので、いわゆるノートPC的な感じ(キーボードと同じ高さ)でモニターを見る事ができるのは、疲れないので良いと思います。 スピーカーはL567の物と違っておまけでは無く、キチンと聞かせる事ができるレベルの物となってました。 重低音で映画を、と言った事には答えられませんが普通にDVDを見たりTVを見たりゲームのBGMを鳴らしたりと言った用途は十分カバーできると思います。 SRS WOWは有効にすると擬似的に音を豊かにできますが、これもカットしたり調節する事がPC側で行えるようになっています。 最後に残像に付いて書きますと、L567の35msという応答速度からするとL778は3倍程度の応答速度ですが、数値以上に残像感が少ないと体感で感じられます。中間色の応答速度を速めるODなので動画とかゲームでは効果が抜群ですね。 今までドライブゲームを主観視点でプレイすると残像で具合が悪くなってましたが、このモニターでは残像を殆ど感じる事が有りませんでした。 FPSやフライトものでも同様に残像が殆ど無いのを確認でき感動しました。 またブラウザーでスムーズスクロールを有効にすると、一般的な液晶では文字にブレ(残像)が見られますが、この製品では幾ら速く動かしても気になるようなブレは出ませんでした。 流石です。 |
PC
2004/12/31
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インクジェット複合機 Canon PIXUS MP370のレビューです。 〜スペック〜 プリンター部:最高解像度4800×1200dpi(2pl) 4色インク(モノクロ1タンク+カラー1タンク) スキャナー部:1200dpi CCDスキャナー カラー/モノクロコピー メモリーダイレクトプリント PictBridge対応 2003年辺りから盛り上がりを見せてきたインクジェット複合機ですが、最近は低価格なものだと1万円前半でも購入できるようになってきました。 CanonのPIXUS MP370はCanonのラインナップでは最廉価に位置する機種で、現時点で15000円〜17000円前後が相場という感じでしょうか。 複合機も随分安く買えるものですね。 一万円代で買えるプリンターというと数年前まで性能がかなり劣るものしか有りませんでしたが、当機は最高解像度4800×1200dpi(2pl)の4色プリンターに1200dpiのCCDスキャナーを組み合わせたもので、単体としての機能も1,2年前の中型機に相当する様なスペックを持っています。 まず開梱して思ったのは大きい!という事。一万円代の複合機の中では一番大きい印象ですね。 特に高さ方向が有るので棚に設置するという使い方は難しいようです。 デザインは逆に一番高級感が有ると思います。 今シーズンのCanonらしいブラックを基調としたお洒落なデザインです。 USB2.0ケーブルも付属したオールインワンパッケージなのは良いですね。ヘッドもタンクもユーザーが取り付ける必要が有りますが、まあ説明書を見れば誰でもできるレベルかとは思います。 と言っても他社製品と異なりヘッド上部が思いっきり開く事が無いのでメンテナンス性は悪いかもしれません。 ドライバーのインストールはEPSONのドライバーやアプリとぶつかる事無くすんなり終わり安心しました。 また基本的なソフトだけがインストールされ、大き目のアプリケーションはユーザーが個別に選択してインストールする様にできているのは、初心者以外のユーザーには親切なポイントですね。 早速A4サイズのグラフィックス入りカラー原稿をプリントしてみました。 この場合、印刷完了まで1分14秒とEPSON PX-G900の36秒に対して結構時間が掛かる印象です。 その代わり純粋にモノクロ原稿ですとG900の20秒台に対して15秒少々とモノクロ印刷がCanonプリンターは得意、と言うのは今でも変わって無いんだなと思わされました。 以前は一万円台の廉価版プリンターでデジカメプリントなんてトンデモナイ!という感じでしたが、MP370はどうでしょう。 早速CanonのサンプルファイルをL版印刷してみました。 MP370はCanon純正のプロフォトペーパーで印刷する設定が有り、最高画質でプリントする時には必須のものとなっていますが、手元にはEPSON純正の写真用紙(笑)しか無いので光沢紙設定でプリントします。 比較の為にG900でも同じデータをプリントしますが、こちらは写真用紙(光沢)で高精細モードでプリント。 L版一枚が印刷完了するまでの時間はMP370が1分35秒に対してG900は1分26秒とG900の方が若干高速。 G900が速いのは4万円台のフラッグシップモデルである事を考慮すると妥当だとは思いますが、驚いたのはMP370の印刷品質! G900の出力結果と比較しても目だって劣る点も無く一万円台の最廉価機とは思えない画質。 粒状感もあまり目立たず、これなら十分実用的に家庭内DPEとして使う事ができると思います。 左がMP370で右がG900。 粒状感はどちらも問題なくグラデーションも良好。 MP370の方は若干暖色系になっているが、実際のデータに近い色合いはG900の方。 MP370はソフトな画で、G900はコントラストが若干高く奥行きの有る画に感じる。MP370の方はプロフォトペーパーを使用すればまた印象が変わるかも? MP370は写真画質も満足レベルという事で、今度はメモリーカードからのダイレクトプリントにチャレンジ。 MP370は廉価モデルなのでカラー液晶モニターなどは有りません。 ではどうやってメモリー内のデータを選択印刷するのかと言うと、これはEPSONのA700と同じ方法。 一度オーダーシートを打ち出し欲しい写真にマーキング。そのシートをスキャニングすると欲しい写真がプリントアウトされる仕組みです。 この一連の作業はA700よりもスピーディーに行え、そんなに待たされる事もありませんでした。 さて最後はカラーコピー。 1,2年前のインクジェット複合機は実用一歩手前という印字品質でしたが、現在は各社とも普通紙での印刷品質も向上しており十分実用的なレベルに達しています。 このMP370は最廉価ながら普通紙カラーコピーもかなり高品質と言えると思います。 上位機種と比較しても全く劣る所は無いですね。 コピー速度はA4カラー原稿で1分30秒少々とインクジェット複合機としては一般的な速度レベル。 写真も地図も手軽に綺麗にコピーできますね。 小さい文字も結構しっかりコピー出来てます。 MP370はフチ無しコピーも出来るので家庭で写真を“焼き増し”というのも可能です。 色々弄ってみましたが、現行機のラインナップでは最廉価モデルでも品質は十分なものを持っていると言えると思います。 上位機種との差はDVDレーベル印刷やカラー液晶など、機能面での差が大きくなってますね。 この価格帯でスキャナーもCCDだし、カラーコピー機が家庭に有ると色々便利だし、かなりお勧めのプリンター(複合機)でした。 番外:EPSONのA700やBROTHER MyMio DCP-110C、Lexmark X2250、HP PSC1315 が購入候補でしたが、インクの入手性でBROTHERとLexmarkとHPが落選、A700は印刷品質も高くMP370よりコンパクトなのでかなり悩みましたが、A700はインジケーターの類が皆無に等しいので、モノクロでも液晶が有り初心者にも優しいMP370にしました。 |
PC
2004/12/16
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今回はノート用2.5インチHDD HITACHI HTS548020M9AT00の レビューです。 比較対照はIBM DJSA-220です。 〜スペック〜 HITACHI HTS548020M9AT00 容量 20GB 回転数 5400rpm キャッシュ 8MB シークタイム 12ms 流体軸受け IBM DJSA-220 容量 20GB 回転数 4200rpm キャッシュ 2MB シークタイム 12ms ベアリング軸受け もともとThinkPad-A21mにはDJSA-220が搭載されていたのですが、稼動音が結構五月蝿いので交換する事にしました。 ノート用HDDでもWDが欲しかったのですが、予算内では無理。 で、予算内で調べてみるとHITACHIが一番評判良かったので5K80の20GBを購入する事に(それでも8k台)。 ThinkPadのHDD交換は簡単でして、大き目のネジ一本抜いて本体からHDDを引き出し後はHDD受けに付いているネジ4本外してHDD自体の交換をします。 それを本体に戻してネジを一本締めればOK。流石ThinkPad。 DJSAは常時鳴り響く“ミーンミンミン”というセミの鳴き声の様な独特の金属的唸り音が評判ですが、5K80はシーク音がわずかに聞こえるくらいで、DJSAを10とすると1以下と言っても良いほど静かなHDDです。 換装後のThinkPadは先程までと同じPCだと思えない程です(笑) もっともDJSAの音が好きな人には逆に寂しく感じられるかもしれません・・・ HDDのスペック的には最新の5K80の方が上ですが、体感的には1.5倍程度速くなったかな?という感じです。 HDDが高速化された事で、XPの起動速度やアプリの起動速度を含め全体的に軽く動く印象です。 もともとDJSAも遅いと思っては居なかったのでこれは満足の行く結果です。 というかA21mにはこんなHDD勿体無いです(爆) 参考までにHDBENCH Ver 3.40 beta 6での結果です。 Read Write RRead RWrite 12315 13359 4215 5282 ↓ 26549 12668 11751 6322Writeが速くなっていないのが残念ですが、読み込みは二倍程度の速度向上が有るようです。 ノート用HDDは容量あたりの単価が高いのが痛いですが、買い換えるとしたらHITACHIのHDDはお勧めできますね。 |
PC
2004/11/7
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今回は1万円以下で購入できるようになった、160GB-内蔵HDDの 比較レビューです。 比較するのはこの三台です。 ◇Maxtor 6Y160M0 (160GB 7200rpm 8MB S-ATA) ◇Seagate ST3160023A (160GB 7200rpm 8MB ATA/100) ◇Western Digital WD1600JB (160GB 7200rpm 8MB ATA/100) ・静音性 ◇6Y160M0 アクセス音が甲高い。アイドル状態は静か。 ◇ST3160023A アクセス音普通。 アイドル状態で不快音。 ◇WD1600JB アクセス音、アイドル状態とも静か。 ST3160023Aはセルフメンテナンス機構がアイドル状態で働くので、カリカリとアクセス音が鳴らなくなると、今度はキーキーとデスク表面のメンテナンス音が響いてくるので、静かな部屋だと常に不快な音が響く事になる。 6Y160M0のアクセス音も結構うるさく耳に付く。WD1600JBは音が気にならない。 ・発熱度合い ◇6Y160M0 55度前後 ◇ST3160023A 43度前後 ◇WD1600JB 32度前後 6Y160M0は熱すぎ。強制的に空冷しないとHDD自体の寿命が縮んでしまう。ST3160023Aもかなり熱くなる。油断すると50度近くまで温度が上がる事も。 その点WD1600JBは7200rpmとは思えないほど熱くならない。 ・読み書き速度(約40GB使っている状態でデフラグ後計測) ◇6Y160M0 やや高速 ◇ST3160023A 普通 ◇WD1600JB 高速 ベンチでは差が付くが、実際体感ではST3160023Aも遅くはないし、WD1600JBも爆速という訳では無い。 なぜ三台も160GBのHDDを購入? 6Y160M0を当初購入。しかしあまりの熱さにPCケース内の排熱が追いつかない有様。もちろん50度越えの温度はHDD自体の寿命も縮めてしまう。大体この温度はCPUより熱い! そこで購入したのがST3160023A。しかしこれも期待したほど発熱は低くなく、しかも我慢出来ない程にうるさい。高機能の証だとは言え、ちょっとこれはだめだ。 最後の切り札で購入したのがWD1600JB。本当はPCパーツは初期トラブル発生時の事を考え多少高くても地元の店で購入するのだけど、地元でWestern Digitalを扱っている店が皆無だったのでこれだけは通販で購入。 実際使ってみると、これまでの二台がうその様に静かだし発熱度もかなり低い! しかもベンチ結果も一番速く、まさにパーフェクトな一台! おそらくネットで評判を調べなければ、WDでは無くHITACHIかSAMSUNGを買っていたと思うが、WDにして良かった・・・ なんでWDを扱っている店が少ないのか不思議だ。 |
PC
2004/11/3
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メインPCのCPUをPentium4 2.4GHzから3.0GHzにチェンジしました。 通常の使用では別段重くもないPen4-2.4GHzですが(もっさりではあるけど)、最近プレイしたレースゲー(Richard Burns Rally)などが普通にPen4-3GHz推奨なので、2.4GHzの方を売り払って3GHzに換装しました。 ちなみに2.4GHzは人気が有るみたいで高く売れ、少々の差額で3GHzにできたのは予想外でした。 今回購入したCPUはNorthwoodコアのFSB800、ハイパースレッド対応のSocket478のものです。 前回のCPU変更の際はOSの再インストールが必要でしたが、今回はPentium4同士なのでCPUの換装だけで終了となります。 換装して気が付きましたが、Northwoodコアなのに発熱が結構有ると言う事です。 2.4GHzの時は排気ファン一機で間に合っていたのに、今回は二機にしないとケース内温度が50度を突破し熱によるハングアップを起こしてしまいました(現在は44度付近)。 さて現在使用しているVGAカードはRadeon9600XTです。 Pen4-2.4GHzとRadeon9600XTというのはミドルロー的組み合わせですが、ここからCPUだけ3GHzに上げてどのくらいパフォーマンスが上がるか色々ベンチなどを走らせて検証してみました。 まず通常のWindowsオペレーションでの体感速度の向上は全くと言って良いほど有りません。 しかし重いアプリ(3D)では少々の速度向上を体感できました。 例えばRichard Burns Rallyだと普通にゲームできるくらい動くようになりましたし、FFXIもFPSの向上を少々感じました。 具体的なベンチ結果は以下の通りです。 P4-2.4 3DMARK2001 11736 3DMARK03 3468 3DMARK05 1450 AquaMark3 29585 FFXI 3991/5258 P4-3.0 3DMARK2001 12860 3DMARK03 3650 3DMARK05 1462 AquaMark3 29909 FFXI 4282/6050 結果からすると、Pentium4 3GHzとRadeon9600XTではVGA側の方が足を引っ張っている感じです。 やはりCPUが3GHzクラスの場合、VGAもミドルクラス以上のものを使用しないとバランスの良い構成にならないみたいですね。 最新のベンチマークで有る3DMARK05の場合、CPUが2.4から3.0GHzに上がっても結果が1%も向上していないのが恐ろしい所です。 結論としてはPCはバランスよくスペックアップしましょう、って事ですね(笑) 後、Pentium4の高クロックものは熱が凄いので、静音PCを造りたい方はPentiumMやAthlon64で組んだ方が良さそうです。 これからPCを組む予定の方は、今後現行Pentium4の高クロック化の予定が無いという事や、AGPがほぼ廃れ掛けている事などを考慮してPCを組む事をお勧めします。 |