いつもお世話になっている、スズキアリーナ伊敷店営業の小野寺氏より、スイフトの発売日に試乗しませんか?の電話が。
というワケで有り難く新型スイフトを試乗させて頂きました。
新型の噂は沢山耳にしていますが、実際に自分で体験するのが一番です。
今度のスイフトのグレードは下からXG、XL、XSとなりますが、試乗できたのはXGの2WD-CVTです。
やはりまず目が行くのは新型のフロントデザインですが、スイフトに詳しくない人は大抵どこが変わったの?と思うかと思いますが、スイフト乗りからすると別物のデザインに感じますね。
コンパクトでカタマリ感の有った旧型に対し、大きく伸び伸びとした感じを与えるデザインだと感じます。高級感アップしてますね。
まだ旧型の面影を残すフロントに対しリアは本当に別物。
全体的に丸みを帯びていて、ルノーチックです。
新型のデザインはフロントとリアが刷新されていてサイドが旧来という感じなので、ちょっと私からしたらまとまりが悪いと思ってしまいます。
どうせならサイドも一新し、ルノーメガーヌのパクリと言われても良いから本当に全体的に外車チックなエクステリアにすれば良かったのにと思ったり(笑)
今回のグレードではXGが175/65R15で、XL、XSが185/55R16です。
気になるタイヤ銘柄は、XGはヨコハマdB-E70でした。
16インチモデルはブリジストンのトランザを履いているそうです。
インテリアですが、ネットの画像ではどうも安っぽい印象を受けていた新型でしたが、実際に見てみると高級感が有りますね。
特に純正オーディオはエアコンコントロール部分とのデザイン的マッチングもばっちり。
自発光式の大型液晶も見やすいです。
これまた写真だとどうも安っぽく感じていたメーター部も、メータを縁取るシルバーリングなど細かいデザインがされていてカッコいい。
新しく設置されたマルチインフォや200km/hスケールスピードメーターと併せて、この辺りも外車っぽいですね。
新型はボディーサイズがわずかにサイズアップしていますが、数値以上に中が広くなった感覚が有りました。
今までそんな余裕がなかったハズのドア内側に広いスペースが有り、ペットボトルが置けるようになっています。
これは他社では当たり前の装備だったので、新型で備わったのは嬉しいですね。
助手席側にはドアポケットの他、エアコン吹き出し口の下に収納式のドリンクホルダーも有ります。
シフトレバーはコンパクトなもので、上下方向にのみ動くタイプ。
Sモードが無いので、従来のゲート式Sモード付きのに慣れているスイフト乗りからすれば寂しいものが。
XSならパドルシフトが有るので、加速力が欲しい時にはそちらが便利ですね。
〜実走行〜
エンジン掛けて感じるのはエンジン音が静かだという事。
プッシュボタン押して、高級感の有るセル駆動音の後静かにエンジンが回っています。
おぃおぃ、これはもうコンパクトカーの域をこえているよぉー
と言いたくなりますね(笑)
まずは国道を走ったんですが、殆ど回転を上げなくてもスルスル進んでいく感覚にビックリ。
1800ccクラスとかでは当たり前の事なんですが、本当に1200cc!?と思いました。
自分が乗っている旧型の3型スイフトはCVTの完成度がイマイチのため、速度変化(特に減速時)が若干ギクシャクしたりするんですが、新型の滑らかさは素晴らしいですね。
アイシンからジャトコの副変速機付きに変わったのがかなり効いている様です。
羨ましい。
ブレーキの減速感もしっかりしていてフィーリングも自然。
極ナチュラルに、踏んだだけ制動してくれる良いブレーキです。
さて、国道から川沿いの曲がりくねった細い道路に入ります。
結構バンピーな路面でも有るんですが、ここで…
キター!!
旧型でもコンパクトカートップクラスの足だったのに、新型の足凄い!
かろやかに、しなやかに路面の凹凸に追従していきます。
“しなやか”というのは旧型でも感じますが、この“かろやか”にサスが動くというのは流石サス取付部の剛性アップ&アングルの最適化の効果が出ているんじゃないかと思います。
そう、この
“かろやか”というのがこの新型のポイントですね!
確かに車重が10kg軽量化されているのですが、大幅にアップした車体剛性によって車体の軽快感をさらに感じ易くなっています。
ハンドリングもクイックになったという事でしたが、確かにハンドルを切った時の反応が速い。
ただ安直にパワステのアシスト量を増やしたり、エコタイヤのお陰で軽いというのでは無いのが素晴らしい所です。匠の業、という感じですね。
ハンドリングがクイックなのに、かと言って急激にGが加わること無くスムーズにコーナリングを行うことができますし、油圧パワステの様なしっかりとした手応えがハンドルに伝わってきます。
仕事で色んな車に乗る機会が有りますが、主にこのハンドリングに注目しながら乗るのでこの新型スイフトの凄さが良く分かります。
他社コンパクトではこのレベルの半分にも届いていない感じです。
他社は、「ハンドル?切っただけ曲がればいいんじゃね?」という意識なのが見え見えです。
スズキの、スイフトで見せるハンドリングのこだわりは素晴らしいですね。
この点世間での評価も高かった旧型スイフトを軽く超えているとは。グレイト!
上級グレードでは16インチのトランザなので、そちらは更に応答性が良いのではないでしょうか。
機会が有れば乗ってみたいですね。
けど、この15インチモデルのXGは扁平率が65という事も有り乗り心地良いです。ロードノイズも殆ど気になりません。
一般的な人にはこの15インチモデルの方がオススメかもしれません。
タイヤも安く購入できますし。
しかしカーテンエアバッグやESP、リアディスク、クルーズコントロールが欲しいとなると
16インチを履くXSに限定されるのですが(^^;
20分程度試乗してマルチインフォディスプレイを見ると、何と燃費13.8Km/L!
結構荒い運転をしたのに…
旧型を同じコースで走らせてみたら11km/L切る程度だったので、新型は実用燃費がかなり向上していますね。
新型の良さはこの試乗でかなり良く分かりました。
スイフトというと今まで値段の安さで売れていた部分も多分に有ったと思いますが、今度のは高級感で勝負できそうな完成度です。
実際に乗って気に入る人が出てくれると良いですね。
最後に旧型乗りとして悪あがきをすると…
まだ50キロ程度しか走っていなくエンジンが馴らし終わっていないという事も有るのですが、アクセルを踏んだ時の加速感が無い気がしました。
なんというか、常にエコモード制御されている感じです(そんなモードは有りません)。
新型には旧型のSモードに該当するものが無いので、峠をビュンビュン走らせたい!という時にはこれはかなり物足りなさを感じると思います。
スペック的にはパワーもトルクも旧型以上のものが有るので、もっと引き出す事ができると思うんですけどね…
旧型も同じK12Aですが、これは4000回転から上で気持ちの良い加速感が得られ高速でもパワー不足感を感じ無い中々のエンジンなので、この点が今後どうなるのか注目です。
(追記:どうやらシフトレバーにSモード用の小さなスイッチが付いていたようです。そういえば有った気が(^^;)